カリフォルニアの本と虫

ロサンゼルス駐在の日記です。2017年10月から

Red Rock Canyon @Whiting Ranch Wilderness Park

 もう先週末のことになってしまったがハイキングに行ってきた。たまたまこちらの大学に後輩が交換留学しているということで、彼を訪ねがてら。

 ネットで探してみると、彼の通うカリフォルニア大学アーヴァイン校の近くに往復3時間半くらいの手軽なトレイルがあるようなので、そこに行ってみることにした。検索でヒットしたブログによると、コースの終点に赤みがかった奇岩が露出していて、風景が面白いらしい。

 ロサンゼルスの中心部から車で1時間ほど、後輩を拾いながら到着した。どでかいショッピングセンターに車を駐めてそこから歩き出せるので便利だ。お手軽コースだけに入り口は賑わっていて、Tシャツ短パンで水のボトルだけ手に持ってる人や、毎朝散歩してます、といった様子の中高年グループも多い。高低差もぜんぜんなく、登山の格好で来てしまった自分が、いかにも重装備で浮いているように思える。あ〜なんか公園みたいじゃん、もうちょっと軽装でもよかったな〜と微かな後悔を覚えていたらいきなり、

 

 

 

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 シカに遭遇。

 

 

 こちらに気づくとピョーンと鮮やかに跳躍して藪の中に消えていった。

 ショッピングセンターの駐車場から30分ほどのところでシカが跳ねているとは、思ったよりずっと生き物の影が濃いようだ。そういえばたまにピューマが出ると上述のブログに書いてあった。そんなことを考えながら歩いていると、続けてたくさんの生き物に遭遇した。

 

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 ガサゴソと落ち葉を足で払いのけていたスズメ大の鳥。Spotted Towhee(Pipilo maculatus)か。

 

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 枯れ木にせっせとドングリを詰め込んでいたドングリキツツキ(Melanerpes formicivorus)の群れ。コンコンコンコン絶え間なく林にドラミングの音が流れている。同じ木にとにかく集中して食料を溜め込む習性らしく、貯蔵庫にされた枯れ木は、集合体恐怖症の人が見たら気分が悪くなるのではないかというくらい穴だらけ。

 

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 指くらいの太さの超キュートなヘビ。道の真ん中で体を伸ばしきって日光浴しており、近寄っても全然逃げない。マウンテンバイクの人に轢かれてしまうとかわいそうなので、道の脇に追い払ったらめんどくさそうに草むらに消えていった。

 

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 同じく日光浴中のトカゲ。ニホンヤモリと同じくらいのサイズ。かなり素早かったけど、さっきのヘビに食われちゃったりするんだろうか。砂地への擬態が見事。

 

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 交尾中のハチ。Yellowjacketsと呼ばれるクロスズメバチ類らしいが種名は不明。カンカン照りで暑いから季節感がつかめないけど、夏も終わりかけてるんだと教えてくれる光景。(日本のハチと同じように考えると、夏に拡大したコロニーから、夏の終わりに新女王蜂が旅立つと思われる)

 

 …こんな感じで期待以上に多様な顔ぶれに出会った。どいつもこいつも種を問わず警戒心の薄い個体ばかりで、わりとゆっくりファインダーにおさめることができた。これは、これまでにここを訪れた人間たちが、生き物たちに一定の安心感を与えるような振る舞いをしてきた表れでもあると思う。

 動物の写真ばかり載せたが、植物もとても興味深かった。乾燥に適応した植生は、慣れない目にはカサカサして味気ないように見えるが、実は厳しい環境で生き残るための工夫が詰まっていて、勉強してみたら面白そうである。サボテンと岩山というのは日本の山歩きではまったく考えられない光景。もっと色々な場所に行ってみて、徐々に文献もあたって、理解を深めたいと思う。

 写真ばかり貼って、まだトレイルの目玉のRed Rockのことを書けていないけど、長くなったので続きはまた今度。