カリフォルニアの本と虫

ロサンゼルス生活の日記だったけど、今は大阪にいます。

(つづき)Red Rock Canyon

 前回、生き物のことばかり報告して終わってしまったので続き。

 Red Rock Canyonのトレイルを1時間半ほど歩いて、なんだか運動としては物足りないなと思いはじめた私たちの前に、いきなり奇岩が立ちはだかった。

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 どこからどう見てもこれぞ「Red Rock」に違いない。

 

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 ↑この写真の奥から手前に川で侵食された形跡あり。ここまでだらだら歩いてきた道もこの侵食によって削れらた谷底の道だったのである。思い出してみると、カラカラに乾いているとはいえ、遊歩道は何度か美しい小川をまたいでいる。まれに雨が降ればこの小川が増水して、さらに谷を削っていくのだろう。

 小川沿いにはクレソンなど水辺の草が生えていて、細いながら年間を通して涸れることがないと思われる。小川の下には地下水もあるだろうから、その水が気持ちのよいカシの木立を支え、ひいては前回書いたドングリキツツキを始めとした生態系を支えている。

 

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 水といえば、この赤い砂岩自体が水の底で堆積したものだ。それが気の遠くなるような年月をかけて隆起して陸地になり、また雨や風の力でえぐられてこんな造形を生じている。水のないところでむしろ水について考えさせられているのが面白い。

 岩山の上に人がいたので、登れるのだろうと思って、ずるずる滑る砂岩に取り付いて悪戦苦闘していたら、頭上から「いったん戻って別ルートから来たほうがいいよ!」との声。ハイカーのフレンドリーさは万国共通。ありがたい。

 

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 頭上の親切なおじさんのおかげで、なんとか岩山のてっぺんに登ってひとまずの達成感。見回してみるとRed Rockといいつつ、ところどころ緑灰色の露出も見える。Red Rockも崩れた砂の部分はほとんど白く見えるし、赤みがかっているのはどういう作用なのだろうか。鉄分が空気に触れて酸化してるということなのだろうか。地質の知識があれば、もっとハイキングが楽しくなると思う。折りに触れ勉強していきたい。

 

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 持参した特大おにぎりで締め。やっぱり遠足にはこれがないと。