カリフォルニアの本と虫

ロサンゼルス駐在の日記です。2017年10月から

【W杯】コリアタウンでパブリックビューイング【韓国vsメキシコ】

 朝からパブリックビューイングを見てきた。サッカーワールドカップの韓国×メキシコ戦。

 サッカーを見るのは好きだが、今年のワールドカップは全然追えていなかった。いかんせんテレビを契約してない(Amazon PrimeYoutubeだけで生きている)ので、映像が目に入ってこないのだ。日本がコロンビアに勝ったとか大迫が半端なかったとか、後で文字情報として知ってもあまり燃えない。そうかー、という程度だ。

 でも今朝はサッカーの方から私の生活に無理やり押し入ってきた。土曜日の8時過ぎ、いつものように二度寝をむさぼっていると、遠くからドンドンッ…と響いてくる太鼓の音。かすかな歓声も聞こえる。そういえば昨日同僚が「コリアタウンで韓国戦のパブリックビューイングをやる」と教えてくれていた。時計を見ると、まだ後半戦がかなり残っている。いっちょ見物してみようかと、サンダル突っかけて外に出た。

 かなり場所が特定されてしまうが、私のアパートはロサンゼルスの韓国・朝鮮人街ド真ん中で、パブリックビューイングをやっている公園とは目と鼻の先である。てくてく歩いていく道々でもバーや食堂で、人が集まってテレビの前で頭を抱えたりピョンピョン跳ねたりしている。

 面白いのは、コリアンの人とメキシカンの人が一緒に観戦していることだ。ロサンゼルスのコリアタウンはものすごく広大で有名だが、実はメキシコ系の住民もたくさん住んでいる。焼肉屋の厨房で仕込みをしているのも、韓国スーパーで品出しをしているのも、大部分はスペイン語を話す人々だ。コリアタウンという名の街であるから、コミュニティの性格としては、もちろんコリアンの民族的同一性が大切にされている。しかし同時に、メキシコ系をはじめとする他の移民集団との多文化共生という価値観も、かなり意識的に打ち出されている。

 少し歩いてたどり着いた広場の様子はこんな感じ。↓

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 私が到着した途端にメキシコが追加点を決めて[韓0−2メ]になってしまった。はためくメキシコ国旗、鳴り響くブブゼラ、苦笑いの韓国応援団。後ろから見てるとメキシカンだらけなのだが、韓国系もちらほら混ざってそれぞれ自分の国を応援している。

 このイベント自体は在米の韓国企業(メディアや銀行)のスポンサーによるものらしく、いちおう巨大ディスプレイの前は韓国系が固まって座っている。しかし、広場全体としてはいろんな顔の人が混ぜこぜだ。スピーカーからガンガン流される韓国の応援歌に、メキシコへの応援が平和裏に重ねられている。「オ〜、コ〜リア、オ〜、コ〜リア」というチャントに「オ〜、コ〜リ(メヒコ!)、オ〜、コ〜リ(メヒコ!)」と合いの手を入れている集団がいてちょっと可笑しかった。でっかいメキシコ国旗と太極旗を両肩に担いだ若者が、画面を見つめていたのも印象的だった。「テーハミングッ!(大韓民国)」と「バモスメヒコ!(=行けメキシコ)」が、隣り合ったおばちゃんたちの口から同時に叫ばれているのは、なかなか珍しい光景だったのではないかと思う。

 0−2のまま試合は進み、さすがにムッとして帰ってしまう韓国ファンも出始めたロスタイム、韓国が鮮やかなミドルシュートで1点返したシーンは、関係ない私も少しアガったくらいで、もちろん韓国応援団は待ってましたの大盛り上がり。ソン・フンミン選手、一矢報いるビューティフルゴール。勝ちの決まって余裕のメキシコ人からも惜しみない拍手が贈られていた。

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 試合はこのまま[韓1−2メ]で終了。まだ土曜の朝10時、祭りが終わってそれぞれの日常へ帰る時間だ。2カ国のファン同士、そこここでガッチリ握手してお互いの健闘をたたえ合っている。本当に気持ちのいい人たちである。

 

 

 

 

 

 試合のハイライトはこちら。メキシコ1点目はPKだったのね。

 

 

※6/27追記

 後日、韓国メキシコ関連でこんなニュースも出たが、この瞬間は仕事をしてたので特に何も目撃できなかった。パブリックビューイングもやってたはずなので、立ち会ったら面白かったかもしれない。残念。

headlines.yahoo.co.jp

 

[メキシコ市 27日 ロイター] - サッカーのワールドカップ(W杯)ロシア大会で27日、前回覇者のドイツが韓国に敗れるという大波乱が起きたが、この結果に救われて一次リーグ突破を果たしたメキシコでは、ファンたちが韓国大使館の前に数百人集まり、韓国の健闘を称えてお祭り騒ぎを繰り広げた。