カリフォルニアの本と虫

ロサンゼルス駐在の日記です。2017年10月から

祝日は爆発だ

 今日はアメリカの独立記念日だった。

 この祝日に合わせて連休を取る人も多いらしく、数日前から若干道路の交通量が少なかった。

 私も職場が休みなので、昼間は山に行くことにしており、夕方からは海辺で花火見物に誘われていたが、朝起きると微妙に足が痛い。あと、寝不足のせいかどうもだるい。いまいち気分が乗らず、外への好奇心は低きに流れまくって見えなくなってしまった。予定はぜんぶキャンセルして、全力で引きこもることに。

 しかし、結末から言って、アメリカのインデペンデンス・デイは部屋でゴロゴロしたい私に平穏を与えてはくれなかった。

 ぜんぜん知らなかったが、ここでは7月4日と言えば花火らしい。いろいろなところで大規模な花火大会が開かれるし、それぞれ勝手に個人で買い込んでそこらじゅうでぶっ放すのだという。へーそんなもんですか、にぎやかでしょうね、と軽く聞いていたのは無知の為せるわざで、当日フタを開けてみたらにぎやかどころの騒ぎではなかった。

 思えば前日の夜から予兆はあった。もう待ちきれない、というように散発的にバーンバーンと闇夜に響く爆発音。銃声に聞こえるので、夜中はやめてほしいなあなどと思いながら耳栓をして眠りについた。この時点で翌日の盛り上がりを想定して備えるべきであった。

 一夜明けて当日、ふたたび昼過ぎから近所でもバーンバーンと鳴り始めてうるさかったが、日が傾いた夕方からが本番だった。公共の花火大会の時間になると、遠くでドカンドカン派手に始まった。それも1箇所や2箇所ではない感じだ。東西南北で切れ目なく打ち上がっていて、反響が遠雷のようにドロドロ鳴っている。それにかぶせて、近所の家庭では、小型の打ち上げ花火を狂ったように乱れ打ち。夜7時くらいからの2〜3時間はロケット花火の乱射や爆竹のような連発音も響いて、犬は吠えるし赤子は泣き叫ぶし、ときおり歓声が混ざっていなければ、戦場と間違えるくらいの騒がしさである。実際、不規則な破裂音に部屋で長時間さらされるというのは、けっこう神経に来るもので、少し心拍数も上がってしまった。いつか読んだ、花火大会に絶対足を運ばなかった空襲経験者のエピソードを思い出しながら、地味に精神統一にいそしむほかなかった。

 当然「ゆっくり本でも読むか」という当初の目論見も粉砕され、かといって今さら車を出して花火を見に行くのも億劫。しばらく考えた後、銃撃戦のある映画を観れば臨場感があって一石二鳥では?と思いついた。さっそく有名そうなクライム・アクションをAmazon Primeで購入して視聴開始。しかしふと再生時間に目をやると、約3時間の長尺物。な、長い…だるい…頑張って見ているうちに眠くなってきて、外もいくぶん静かになっている。どうにか布団に入ってみることにした。

 来年は絶対外出して、祝祭気分に同化して過ごそうと誓う独立記念日である。