カリフォルニアの本と虫

ロサンゼルス駐在の日記です。2017年10月から

【観た】プロメア

 「プロメア」観た。

 日本でのロングランヒットの様子を見ていて気になっていたので、仕事の後ちょっと遠くの映画館まで頑張って観に行った。アメリカでは公開期間が短いようなんだけど、レビューサイトの評価はめちゃくちゃ高い。同じ監督・脚本の「天元突破グレンラガン」の人気が高いので、そのファンが今回も推している雰囲気だ。私もグレンラガンは大好きだし、期待大だった。

 結果、ぜんぜんついていけなかった。動画表現としては超絶すばらしい。CGを二次元風にうまくアレンジした世界で、かっこいいキャラクターとロボが、見たことのない動きで暴れまわる。アニメを綺麗にかっこよく見せる技術はぶっちぎりの世界トップレベルだと思った。

 ただ、せっかくの技術も、やれることを全部詰め込んだという感じで、目で追いきれない。コンマ数秒の感覚で矢継ぎ早に視点が切り替わるわりに、俯瞰に引いたカットがないので、せっかくのバトルシーンで、誰がどこで何をしてるのかわからない。最初は自分の目が悪いせいかなと思ったけど、いくらなんでも画が速すぎる。何が起きているか分からないのをずっと見せられているとけっこうつらいものがある。

 脚本もとにかく盛り込みすぎていて、緩急がない。主人公は熱血バカなんだけど、なんで熱血バカになったのか説明はないし、なんなら他のキャラもある意味熱血バカばかりなのでメリハリがない。それから、ストーリーの中である重要な「裏切り」が起きるんだけど、裏切られる前にどれだけ深く信頼していたかという描き込みがないので、裏切られてもあまり悔しくない。万事そんな感じで、「あんまり反目してたわけでもない和解」「そんなに未熟だったわけでもない成長」「最終バトルで出番はないけど頼れる仲間」etc. etc.…自分の心のなかで「もっと落差ちょうだい落差!」と叫ぶ声がうるさくて、美しい画面にすら集中できなくなってしまった。

 最終バトルの盛り上がりは、首をかしげていた私もつい熱くなるようなものすごい「盛り上げ力」で、たしかにすごかったんだけど、それも「グレンラガン追体験した感じ」だった。TVアニメの総集編を見せられている感じ、というレビューがあったのが的確だと思う。これだけ要素を盛り込むのであれば、10話でも20話でもかけていいからもっとひとつひとつを丁寧に掘り下げたものを観たい。

 要素要素は最高で、うまく熱さに同調できれば高評価になるのだと思う。でも私個人の感想としては、「盛り込みすぎ」で楽しめなかった。2時間の映画だったらざっくり切ったほうが良い要素(キャラ数、エピソード、爆発等々)が多かった。あるいはむしろそのてんこ盛り感が好まれてるのかな。Not for meでした。時間が遅くて他に観客も少なかったけど、終わった後みんなわりと白けているように見えた。*1伝わらず残念。

*1:同じアメリカでも「満員で歓声とびまくり」というレポも読んでます。あくまで今日私の行った映画館がそうだったということです。念のため。