カリフォルニアの本と虫

ロサンゼルス生活の日記だったけど、今は大阪にいます。

本屋やりたい

 アメリカ某所で書店員をやっている友達につきあってもらって書店めぐりをしてきた。半日ほどだったが、地域の顔たる大型店と、分野を絞った小型店、半ばZINE工場のようになったアナーキストのアジトなど、それぞれ勢いのある独立書店の多様性を味わった。

 様々な要因により、ここアメリカでも本を売るビジネスは全体的に難しくなっていると言われており、全国的なチェーン店は1,2の例外を除いて総崩れ状態だが、興味深いことに「独立系」と言われる書店の数は増えている。出張や旅行のたびにそうした書店を回るのが密かな楽しみだ。

 どこもイベントや読書会、雑貨や他業種との掛け合わせなどの工夫を仕掛けていて刺激的。でっかい国であるから、地元出身の作家や地域史を扱った棚にも特色がある。新刊と古書、あるいは営利と非営利の垣根も低く見えて面白い。この国だけの現象ではないだろうが、「文化」を実店舗で扱うという書店の公共的な役割が、逆境の中であらためて見直されている。

 

 積ん読だった雑誌「東京人」のバックナンバー(2018年12月号)の本屋特集をパラパラとめくる。駅前の総合書店から、最近走り出した個性派まで、まだまだ行ったことがない店が多い。こんど帰国したときにもいくつか回れるかしらん。

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